貿易の瞬間 #9|PI-0411 誕生

貿易の瞬間 #9|PI-0411 誕生
本シリーズは Patisco のデモアカウント「鼎立」を使っています。掲載している画面とデータはすべてシステム上で実際に操作して生まれたもので、買い手とサプライヤーのやり取りも含め、作り物の画面ではありません。人物と会話は演出で、イラストはイメージです。画面はシステムの中国語表示のものですが、Patisco は日本語でもご利用いただけます。

物語の時間:展示会が終わって最初の水曜日、朝 9:10

「去年と同じ価格で」

Jonas が今回ほしいのは 3 品目。11 速スプロケット、11 速チェーン、リアハブです。数量は去年より少し多めで、価格は「去年どおり」。

阿哲(アージャー)は 3in1 コーヒーを 1 杯いれて、Excel を開きました。去年の価格は 9 月の PI に載っています。梱包方法はあるメールの中。リアハブは去年買っていないので、今年のディストリビューター価格を使います。それに送料もあります。Jonas は今回、品質チェック用のサンプルを 2 セット、先に国際宅配便で送ってほしいというのです。

「去年どおり」のひと言のために、阿哲は 3 か所を探し回ることになります。

以前のやり方

以前の PI は、Word のひな形で作っていました。

去年のファイルを開いて、別名で保存。日付、書類番号、数量を書き換え、単価は別の Excel からコピーします。半分ほど直したところで、去年のひな形に古い銀行口座が残っているのを見つけます。

サンプルの送料は、宅配業者に電話で問い合わせて折り返しを待ちます。PI を送ったあと、Jonas から返事が来ました。「リアハブの単価がカタログと違いますよ」。調べてみると、カタログは価格改定前の版でした。

送ったのはどの版だったのか。阿哲の送信済みメールには添付が 3 つ。ファイル名は 1 文字しか違いません。

Patisco でのやり方

去年の PI から品目を持ってくる

〔プロフォーマインボイス(PI)〕で〔新規注文(PI)〕を押し、まず空の下書きを作ります。相手先は Velostrada を選びます。

次に〔品目を追加〕で、取り込み元に〔発注書/PI〕を選び、去年 9 月の PI-2509-0187 を指定します。スプロケットとチェーンが、単価と仕様ごと入ってきます。阿哲が直すのは数量だけ。去年買っていないリアハブは〔製品管理〕から追加します。価格は Velostrada に見えている種類のものです。

〔品目を追加〕で〔発注書/PI〕を選んだ画面
新しい書類を作るときは、去年の PI から品目をそのまま持ってこられます。

こうしてできた新しい書類が、PI-0411 です。

サンプルの送料はその場で調べる

サンプル 2 セットは国際宅配便で送ります。阿哲は PI の〔⋯〕から〔UPS で出荷〕を開き、〔料金を照会〕を押してサービスを選びます。これで 2 セット分の送料の目安がわかります。(料金を照会するには、品目に重量とサイズが入っている必要があります。)

阿哲は送料を PI の〈追加料金〉に記入し、Jonas にはっきり伝えました。サンプルの送料は別途、本注文は FOB 高雄のまま、と。

UPS ダイアログの〔料金を照会〕の結果
サンプルを国際宅配便で? PI の上で先に送料を調べられます。
ここでは料金を調べるだけで、送り状は発行しません。本当に出荷するのは、何週間も先の話です。

PI からそのまま送る

PI ができたら、阿哲は〔Email で返信〕を押し、〔この PI の PDF を添付〕にチェックを入れて Jonas に送ります。

送信後、PI のヘッダーには Jonas に Email で送信済みと表示されます。そのあと書類を修正すると、ヘッダーはオレンジ色の「この版はまだ顧客に送っていません」に変わります。もう送信済みメールでファイル名を見比べる必要はありません。どの版を送ったかは、システムが覚えています。

PI ヘッダーの送信状況
どの版を送ったかは、システムが覚えています。

〔送信〕するたびに、〈変更履歴〉には版が 1 つ増えます。v1、v2……どの版も〔PDF をプレビュー〕で、その時点の姿を確認できます。

通りかかった秀琴さんが、ちらっと画面を見ました。「今回の銀行口座は合ってるよね?」

「口座は会社の設定に入っていて、ひな形にはないんです」と阿哲。「この前の古い口座は、もう二度と出てきませんよ」

比べてみると:Dana の場合

同じ日、アメリカの Dana からも見積もりの依頼が来ました。Dana の会社は、まず見積書をもらって社内決裁を通してから発注するのが習わしです。そこで阿哲が Dana に出すのは、PI ではなく見積書。Dana の決裁が下りたら阿哲が PI を作り、〔品目を追加〕で取り込み元に〔見積書〕を選べば、品目と価格がその見積書から入ってきます。

以前 vs Patisco

以前Patisco なら
「去年と同じ価格で」Word、Excel、メールの 3 か所を探す去年の PI から品目をそのまま持ってくる
サンプルの送料宅配業者に電話して折り返しを待つPI の上で〔料金を照会〕
送ったのはどの版か送信済みメールでファイル名を見比べる送信の有無と、未送信の版がヘッダーに出る
古いデータの混入ひな形に残った古い銀行口座会社情報は設定から入る。古いファイルから写さない
社長へのひとこと:「去年どおり」を、営業の記憶力テストにしてはいけません。去年の書類があるのですから、今年の書類はそこから始めればいいのです。

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次回貿易の瞬間 #10|「いいって言いましたよね?」「言ってませんよ」翌朝 7 時、Jonas から反応がありました。メールの返信ではありません。あの書類を直接修正して、送信してきたのです。阿哲が開いてみると、数量が変わり、行が 1 つ増えています。そして単価の欄が、どうも何かおかしい気がします。次回を読む →
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