本シリーズは Patisco のデモアカウント「鼎立」を使っています。掲載している画面とデータはすべてシステム上で実際に操作して生まれたもので、買い手とサプライヤーのやり取りも含め、作り物の画面ではありません。人物と会話は演出で、イラストはイメージです。画面はシステムの中国語表示のものですが、Patisco は日本語でもご利用いただけます。
物語の時間:検品の翌日、金曜、午前 10:00
烏日から直接出す
Velostrada の春のセールは、海上輸送を待っていられません。チェーンのこのロットは UPS の国際宅配便に切り替え、送料は別途。Jonas も了承しました。
問題は、チェーンが烏日の宏泰チェーンにあり、鼎立は大甲にあることです。これまでなら宏泰から大甲へ運んでもらい、鼎立が UPS を呼んで集荷してもらっていました。トラック1便分、1日分が余計にかかり、段ボール箱の積み下ろしも2回増えます。
「宏泰から直接出そう」と林社長が言いました。「ただし運送状の名義はうちで、送料もうちのアカウントだ」
阿哲(アージャー)はうなずき、それからもう1つ思い当たりました。宏泰の住所は、全部中国語です。
以前のやり方
以前、出荷の前日は秀琴さんがいちばん忙しい日でした。
梱包明細書は1つの Excel、商業送り状は別の Excel。両方の箱数、重量、金額が合っていなければなりません。UPS の運送状は、阿哲が UPS のサイトにログインして、1マスずつ打ち込みます。差出人、受取人、重量、サイズ、品名。宏泰の住所は英語に訳して、訳したものをまた打ちます。
郵便番号を1つ打ち間違えれば、荷物は途中で戻ってきます。鼎立はこれを2回経験しました。
Patisco でのやり方
出荷の3つの書類
書類ミニ講座|梱包明細書、商業送り状、運送書類:貨物を出すときによく使うのが、この3つです。梱包明細書(Packing List)は、各箱の中身、数量、重さを書いたもので、相手は受け取るときにこれを見て数えます。商業送り状(Commercial Invoice)は、この貨物の品目と金額を書いたもので、輸入国の税関はこれをもとに税額を計算します。運送書類(船なら船荷証券、国際宅配便なら運送状)は、運送会社が貨物を受け取った証拠で、追跡番号が載っています。3つが合っていないと、軽ければ顧客が数えきれず、重ければ税関で止まります。
阿哲は〔出荷管理〕で〔出荷伝票を追加〕を押します。ステップは3つ。買い手の Velostrada を選ぶ、PI-0411 から今回出すチェーンを選ぶ、結果を確認する。今回出すのはチェーンだけで、ほかは海上輸送です。分割出荷ができます。
出荷伝票にはタブが3つあります。〔梱包明細書〕には各箱の箱番号と中身を記録し、最後の箱は〔尾箱に設定…〕で最終箱として指定します。〔商業送り状〕の品目と金額は PI から引き継がれます。この2つは同じデータなので、片方が48箱でもう片方が47箱、ということになりません。

集荷場所にサプライヤーを選ぶ
続いて〔UPS で出荷〕を開きます。集荷場所の選択肢は4つ。自社、サプライヤー、販売先、手動で入力。阿哲は〔サプライヤー〕を選び、宏泰チェーンを指定しました。
システムは宏泰のマスタにある英語情報を優先して読み込みます。宏泰の英語住所はまだ登録がなく、欄には中国語が残っていて、〔料金を照会〕も〔ラベルを作成〕もグレーのままです。UPS が受け付けるのは英語だけなので、誤った住所のまま出ていかないよう、システムが先に止めます。
阿哲は英語住所を入力し、〔この取引先のマスタに保存(英語情報)〕にチェックを入れたままにしました。次に宏泰から出荷するときは、もう打たなくて済みます。

受取人には、この書類の届け先、つまり Velostrada のハンブルク倉庫を選びます。運送状の差出地は宏泰の倉庫ですが、アカウント、支払い、会社名はすべて鼎立のままです。
料金照会、運送状の作成、集荷予約
〔料金を照会〕→〔サービスを選択〕→〔ラベルを作成〕。運送状ができたら、追跡番号を PI の輸送方法に書き戻せます。それから〔UPS 集荷予約〕で集荷先住所にサプライヤーを選べば、UPS のドライバーが烏日へ直接集荷に行きます。

注意点が2つあります。Patisco は UPS の配送状況を同期しないので、進捗は追跡番号で UPS に確認します。集荷予約の確認番号は、自分で控えておく必要があります。
金曜の午後3時、UPS のトラックが宏泰の前に停まりました。張さんがグループに写真を1枚送ってきます。48箱、積み込み完了。
以前 vs Patisco
| 以前 | Patisco なら | |
|---|---|---|
| 梱包明細書と商業送り状 | 2つの Excel で、箱数と金額をそれぞれ照合 | 同じ出荷伝票のタブで、同じデータ |
| サプライヤーからの出荷 | いったん自社倉庫に戻してから宅配便を手配 | 集荷場所に〔サプライヤー〕を選び、そこから直接集荷 |
| 中国語の住所 | 自分で訳して打ち、打ち間違えれば返送 | 中国語があれば止まり、補った英語はマスタに保存 |
| 運送状 | 宅配便のサイトにログインして1マスずつ入力 | PI のデータを使って、料金照会、運送状の作成、集荷予約まで |
社長へのひとこと:出荷の日に怖いのは忙しさではなく、3つの書類が合わないことです。合わないところこそ、顧客と税関が聞いてくるところです。
この回の背景:自社の UPS アカウントがない場合は、UPS の連携設定で Shino Soft Co., Ltd.(錫諾系統有限公司)の割引運賃アカウントを開通することもできます。費用は同社から別途請求されます。
